鶴見医師に聞く「10月の食中毒」について

鶴見医師に聞く「10月の食中毒」について

1年を通して、最も食中毒が多い月は10月だそうです。
何故でしょう?
と思っていたら、早くも集団食中毒のニュースが10月4日の新聞で報じられました。

場所は、拓殖大学学生寮。人数は59人。症状は下痢と嘔吐。
重症度は軽症で死者はなし。ただし全員入院で治療。

保健所は早速寮の食事を作っていた業者の営業を停止にし、調査を開始したそうです。菌は分かってはいませんが恐らく大腸菌でしょう。
軽症で良かったし、死者が出なくて良かったです。しかし、時には死ぬことがあるため食中毒は恐ろしい。

さて、かようなニュースか10月に入った途端に飛び込む訳ですから驚きです。
確かに10月は食中毒の多い季節なのでしょう。

何故10月に食中毒が多いのか?

まず、夏バテして体力が落ち、免疫力が低下しているところに、大きな気温の変化も加わり体調を崩しやすいことがあげられます。

バーベキュー

また、10月は秋真最中の月。
やはり、味覚を求める頂点の季節だからでしょうか。 簡単に言うとまさに「食欲の秋」だから、というのも理由のひとつでしょう。 人々が自宅で食事をせず、食事処に行くことが多くなるシーズン。 秋は行楽シーズンですから、バーベキューや運動会、お祭りなど野外での食事が増えることも影響しています。

食堂もレストランも多忙になります。
そうなると、清潔区域のチェックがちょっとおろそかになり、下手すると油断して細菌のついた手で料理を作りかねません。 そこで食中毒が起こってしまう。 先程書いた拓殖大学学生寮みたいな、大人数に食事を作ってる食事提供業者程、油断が生じ易くなるかも知れません。

昔、昭和10年頃に浜松市で、大福餅による食中毒事件があったそうです。
大昔ですから、知ってる人はほとんどいなくなりましたが、なんと2200人以上も食中毒になり、 44人死亡という大変な食中毒事件だったため、いまだに語り継がれています。 細菌は、ボツリヌス菌。
あんこを煮ても、そこにボツリヌス菌が入っている場合、菌自体死んでも、1日放置するとボツリヌス菌の芽胞が残り、 それが大変な毒素となり摂取すると死にいたることもあります。 この時も、あんこを作り一晩寝かしたため、芽胞が繁殖し、食中毒になりました。

食中毒の予防は、やはり、清潔な環境で作った安全な食物を食べることです。

10月は、兎に角レストランは忙しい。 出来たら、自宅で食事をしっかり作って貰うことがベストと考えます。

酢の物

生ものは酢で締めたい。酢は大変な抗菌作用があるからです。そのため、寿司屋の寿司は安心です。 私は、生野菜サラダには、生味噌を黒酢やビネガーをかけて溶いたものをドレッシングとして使うことをすすめています。 黒酢やビネガーは大変な抗菌作用があり、血液循環も極めて良くし、生野菜にある酵素を死なせないからです。
煮たものばかりだと折角の酵素を死なせてしまいます。ですから、かような手を使うのです。

食中毒に気を付け、生野菜をしっかり摂りましょう。